
春になると、鼻や目だけではない、と感じたことはありませんか。
肌がざらつく。朝が重い。気分が上がらない。
仕事中の集中が続かない。ちゃんと眠ったはずなのに疲れが残っている。
それでも「花粉」とは結びつかず、ただ春をやり過ごしている。
そんな状態を、毎年のように繰り返している人も少なくありません。
春は、くしゃみや鼻水などの局所症状だけでなく、体内の炎症反応が広がりやすい条件が重なる季節です。
今回は、花粉と体の関係を「反応」という視点から整理してみます。
花粉は"量"より"受け取り方"の問題だった
花粉は外から入ってくる異物。しかし症状の強さを決めているのは、花粉の量そのものよりも、体の反応の状態です。
症状が軽い人もいれば重い人もいる。同じ人でも、年によって体感がまったく違うことがある。
この差は、刺激の強さではなく、受け取る側のコンディションの差です。
体には外からの刺激に対処する仕組みが備わっています。
この仕組みが穏やかに働けば、大きな揺らぎにはつながりにくい。
ところが、疲労の蓄積や睡眠不足、緊張が続いている状態では、その反応が強まりやすくなります。
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くしゃみ
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目のかゆみ
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だるさ
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頭の重さ
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肌の不安定さ
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気分の沈み
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集中力の低下
このように広がるのは、炎症反応が全身に波及しているためです。
「花粉が増えた」というより、
「体の受け取り方が変わった」と考えられる場合もあります。
春のつらさは、花粉の量だけではなく、どんな状態でその刺激を受けているかが、体感を左右します。
春の体は、思っている以上に負荷がかかっている
春は変化の重なる季節です。
朝晩の寒暖差、年度替わりによる生活リズムの変化、睡眠の乱れ、新しい環境へのストレス——こうした要素が重なると、小さな炎症が積み重なり、知らないうちに緊張が抜けにくい状態になっていることも少なくありません。
そして過緊張が続くと、本来は問題にならないような小さな刺激にも過敏に反応しやすくなります。
「今年はやけにきつい」と感じるとき、
花粉よりも先に、自分のコンディションが変わっているサインかもしれません。
同じ花粉なのに「月によって違う」のはなぜ?
さらに女性の場合、体が約1か月のサイクルの中で変化し続けており、この反応の強さは周期によって変わります。
例えば、排卵後から月経前にかけては、体温が上がり、水分バランスも変わります。
この時期は炎症が起こりやすい状態になりやすく、睡眠も浅くなりやすい。
こうした変化は、体が外からの刺激に対してどう反応するかにも影響を与えることがあります。そのため、同じ花粉量でも、ある月は軽く、別の月は重く感じることがあります。
「先月はそこまでひどくなかったのに」「今月はなぜかつらい」という体感の違いは、体のリズムが関係していることも。
そして、30代後半以降になると、このリズム自体が揺らぎやすくなります。
腸の状態が「反応の土台」を決める
花粉と腸、一見つながりがなさそうに思えますが、免疫という観点から見るとこの2つは深く関係しています。
体の免疫の多くは腸に集まっているといわれており、腸の状態が乱れると、外からの刺激への反応にも影響が出やすくなることがあります。
甘いものの摂りすぎ、食事時間の乱れ、睡眠不足、慢性的なストレス。
これらは腸のバランスを崩す要因です。
「お腹の調子が悪いと、なんとなく体全体が重い」と感じた経験はないでしょうか。
それは腸が単なる消化器官ではなく、体全体のコンディションに関わっているからともいえます。
春の体調管理を考えるとき「腸の状態を整える」という視点を持つことは、花粉対策としてもおすすめです。
反応を「増やさない」シンプルな対策
花粉の季節になると、対策を増やしたくなります。けれど大切なのは、反応を増幅させないこと。
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睡眠を削らない
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食事の時間を乱しすぎない
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腸に負担をかける食習慣を続けない
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疲れを翌日以降に持ち越さない
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体が冷えたままにしない
どれもシンプルですが、「体が過剰に反応しやすい状態をつくらない」という観点からは、こういった習慣の積み重ねが大切です。
まとめ|春は、自分の“反応のクセ”を知る季節
毎年春になると決まって体調が崩れる、という方もいれば、年によって差が大きい、という方もいます。
「なんとなくきつい」で終わらせず、いつ・どんな症状が出やすいか、どんな生活パターンと重なっているかを少し意識してみてください。
睡眠が足りなかった週の後に症状が強くなる、生理の前後で体感が変わる、食事が乱れた翌週に肌が荒れる——そういった自分だけのパターンが見えてくると、春との付き合い方は変わってきます。
春は、体の土台を見直すのにちょうどいい季節。
花粉の季節も、自分のリズムを知りながら丁寧に過ごしていくことが一番の春支度です。