プレ更年期に“眠れない”が増える理由|ぐっすりケアで不眠対策

「ベッドに入っても1時間以上眠れない...」「夜中に2〜3回は目が覚める」「朝起きても疲れが取れていない...」

そんな“眠れない夜”が増えたと感じるのは、プレ更年期世代の女性の約6割が経験するといわれる、とても身近な悩みです。

睡眠の質が下がると、疲労感や集中力の低下だけでなく、気分の落ち込みや体調不良にもつながります。「年齢のせいかも」と諦めず、原因を理解してケアすることで眠りは取り戻せます。今回は、プレ更年期と睡眠の関係、そして今日から実践できる快眠セルフケアをご紹介します。


プレ更年期に「眠れない」が増える3つの理由

女性ホルモンの変化が睡眠サイクルを乱す

プレ更年期は、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が不安定になる時期。特にプロゲステロンは自然な眠気を誘うホルモンで、分泌が減ると寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりしやすくなります。

また、ホルモンの影響で体温調節が乱れ、眠りに必要な「深部体温の低下」がスムーズにいかないことも。体が"オンモード"のまま入眠しづらいケースがあります。


分泌が減ると...

  • 寝つきが悪くなる(入眠困難)

  • 夜中に目が覚めやすくなる(中途覚醒)

  • 深い眠りが得られにくくなる(熟眠感の低下)



自律神経の乱れによる睡眠リズム崩れ

 ホルモン変化やストレスにより、自律神経が乱れると夜になっても交感神経(活動モード)が優位のままに。

  • 布団に入っても心臓がドキドキする

  • 考え事が止まらない

  • 手足が冷えて頭が熱い

  • 些細な音が気になって目が覚める

こうした状態が「眠れない夜」をつくります。



メンタルと睡眠の悪循環

エストロゲンは“幸せホルモン”セロトニンの合成にも関わります。減少するとセロトニンが不足し、夜にメラトニン(睡眠ホルモン)に変換されにくくなります。

結果、不安やイライラが増し、さらに眠れなくなる悪循環を招きやすくなることも。

  • 将来への漠然とした不安

  • 仕事や家庭でのプレッシャー

  • 体調の変化への戸惑い

これらの心理的ストレスが睡眠の質をさらに低下させ、悪循環を生むことも少なくありません。


プレ更年期女性が知っておきたい睡眠の基礎知識

睡眠サイクルの基本(90分サイクル)

人の眠りは「深いノンレム睡眠」と「浅いレム睡眠」が約90分ごとに繰り返されます。
プレ更年期では、このサイクルの移行がスムーズでなくなり、深い眠りが減る・途中で目が覚めやすいといった変化が起こります。


自分に合った睡眠時間を見つける

必要な睡眠時間は人によって異なります(6〜9時間の範囲)。大切なのは「朝スッキリ起きられるか」「日中眠気や集中力低下がないか」。

睡眠日誌をつけて、自分のリズムを把握するのがおすすめです。



今日から実践!プレ更年期の快眠習慣

就寝前90分の“ゴールデンタイム”を活用

  • デジタルデトックス:寝る1時間前からスマホ・PCをオフ

  • 戦略的入浴:就寝90分前に40℃のお風呂で15〜20分

  • 照明の工夫:オレンジ色の間接照明に切り替え、寝室は暗めに

睡眠の質を高める食事の工夫

  • 朝食にトリプトファンを:納豆ご飯、ヨーグルト+バナナ、豆乳ラテ

  • 夕食は就寝3時間前までに:消化に良い魚・豆腐・卵を中心に

  • 寝る前の飲み物:ホットミルク、カモミールティー、温かい豆乳

運動で自然な眠気をつくる

  • :散歩で体内時計をリセット

  • 日中:階段利用やデスクストレッチで血流改善

  • :軽いヨガや腹式呼吸でリラックス

快眠を支える寝室環境

  • 室温は 18〜20℃(冬)/26〜28℃(夏)

  • 湿度は 50〜60% を目安に

  • 枕やマットレスは体に合うものを選び、パジャマは天然素材で快適に

  • ラベンダーやベルガモットの香りも副交感神経を整えるサポートに


腸内環境と睡眠の意外なつながり

腸は“第二の脳”とも呼ばれ、体内の幸せホルモン・セロトニンの90%以上以上をつくっています。このセロトニンが夜になると睡眠ホルモン・メラトニンに変わるため、腸内環境を整えることで、心の安定と眠りのリズムを支えることができます。

おすすめ腸活食材

  • プロバイオティクス:ヨーグルト、味噌、納豆、キムチ

  • プレバイオティクス:バナナ、ごぼう、玉ねぎ、冷ご飯

  • 1日のかんたん腸活例

    • 朝:味噌汁+温野菜+ヨーグルト

    • 昼:海藻サラダ+納豆パスタ

    • 夜:焼き魚+ぬか漬け

ぐっすり睡眠【7日間チャレンジ】

まずは1週間、ぐっすり眠れる習慣づくりをはじめませんか?


Day 1-2:睡眠日誌をつける

  • 就寝時刻・起床時刻を記録

  • 睡眠の質を5段階評価

  • 日中の眠気の程度をチェック


Day 3-4:就寝前ルーティンを固定

  • 毎日同じ時間に同じ行動を取る

  • シンプルで続けやすい内容から始める(ストレッチ+読書など)


Day 5-7:寝室環境を整える

  • 室温・照明・音環境を調整

  • スマホの充電場所を寝室外へ



1週間後の振り返りポイント

  • 寝つきまでの時間は短くなった?

  • 中途覚醒の回数は減った?

  • 朝の目覚めはスッキリしてる?

  • 日中のパフォーマンスに変化はある?


💡1週間ごとに振り返り、就寝時刻・運動習慣・食事のタイミングを微調整することで自分に合ったぐっすり習慣をみつけましょう◎



まとめ|質の良い眠りはプレ更年期をラクにする

プレ更年期の「眠れない夜」は、体からの大切なサインです。


今日からできることはシンプル

  1. 就寝90分前にお風呂で眠気を誘う

  2. 朝にトリプトファンを摂り、夜のメラトニンにつなげる

  3. 腸内環境を整えて心身のリズムをサポートする

眠りをケアすることは、明日の自分を守ること。小さな習慣を積み重ねて、プレ更年期を心地よく過ごしていきましょう。

Hello Inner Care!