【プレ更年期】体型変化だけじゃない、骨・筋肉・代謝を守る運動習慣


運動といえば「ダイエット」と思われがちですが、プレ更年期以降に本当に大切なのは、骨・筋肉・代謝を守るための運動です。

この時期からの体の変化に備えて運動習慣を整えることは、将来の健康リスクを減らし、心身を長く安定させる“ライフステージ戦略”ともいえます。


プレ更年期に運動が欠かせない理由

エストロゲン低下と筋肉・骨の衰え

女性ホルモンのエストロゲンには、骨や筋肉を守り、代謝をサポートする働きを持っています。分泌が不安定になると、骨密度の低下や筋肉量の減少が始まります。

  • 骨密度が減り、骨粗しょう症・骨折リスク上昇

  • 筋力低下による「疲れやすさ・姿勢の崩れ」

  • 基礎代謝が落ち「太りやすく痩せにくい」体質に

筋肉は「第2の内分泌器官」

筋肉は動くだけでなく、「マイオカイン」という物質を分泌しています。骨格筋から分泌されたマイオカインは、筋肉中で糖代謝を高めたり、脂肪の分解を促進し、老化や病気の予防に役立つ働きをします。つまり運動は「見た目」だけでなく「内側からの調子」を整える役割があるのです。


なぜ「今」始めることが重要なのか

骨粗鬆症は高齢になってから増える病気と思われがちですが、実は40代からすでに骨量は減少し始めています。特に女性は、閉経にともなうホルモン変化によって骨の健康が大きく揺らぎやすくなるため、プレ更年期の段階から備えておくことが重要です。

つまり「まだ大丈夫」と思える今こそ、骨や筋肉を守る習慣を身につけるタイミング。小さな積み重ねが、10年後、20年後の自分の動きやすさ・暮らしやすさを大きく左右します。



フィジカルケア3つの柱

1. 骨を守る刺激運動

骨は「使わなければ弱くなる」組織です。「負荷」をかけることで強くなるため、毎日のちょっとした動きが将来の骨を守ります

  • 階段昇降:日常的にできる最も効果的な骨刺激

  • かかと落とし:短時間で骨に縦方向の刺激を与える

  • 軽いジャンプ:着地時の衝撃が骨形成を促進

💡週に数回続けるだけでも、骨の健康を守る助けになります。まずはできることから一歩ずつ◎


2. 筋肉を育てる筋トレ

30代以降、筋肉は量だけでなく「質」も変化します。速筋繊維(パワーを出す筋肉)の減少により、日常動作が辛くなったり、転倒しやすくなったりします。

  • スクワット:下半身の大筋群を効率的に鍛える

  • ランジ:片足ずつバランスよく強化

  • プランク:体幹の安定性を向上

💡特に太もも・お尻・背中など大筋群を意識して。 週2回の筋トレで、筋肉減少を半分以下に抑えられるといわれています。ジムに行かなくても「自宅で5分」から十分効果あり◎


3. 自律神経を整える運動

ストレス社会に生きる現代女性にとって、自律神経の乱れは避けられない課題です。運動は最も効果的な自律神経調整法の一つ。

  • ヨガやストレッチ:深い呼吸とともにリラックス

  • 深呼吸を意識したウォーキング:リズミカルな動きで心を整える

  • 森林浴を兼ねたアウトドア運動:自然の力で相乗効果

💡運動=激しい動きだけではなく、「緊張とリラックスの切り替え」を助けるメニューも大切。


忙しい毎日でも続けられる「5分から始める運動習慣」

「時間がないから運動できない」──多くの女性が抱える悩みですが、実はたった5分でも体はきちんと応えてくれます。大切なのは完璧を目指すことではなく、小さな習慣を積み重ねることです。

朝の5分ルーティンで体を目覚めさせる

1日のスタートに取り入れたいのは、短時間で骨・筋肉・自律神経に刺激を与えるシンプルな動きです。

  • かかと落とし運動 ×20回:骨に縦の刺激を与えて、骨密度の維持に役立ちます。

  • スクワット ×10回:下半身の大きな筋肉を動かし、代謝スイッチをオン。

  • プランク ×30秒:体幹を安定させ、姿勢を整える効果も。

  • 深呼吸 ×5回:交感神経優位な朝の状態を落ち着け、リラックスをプラス。

「ジムに行く時間はないけれど、朝の5分ならできそう」──そう思えたら十分。これだけでも体の調子が変わってきます。


通勤や家事を「ながら運動」に変える

忙しい日常も工夫次第で運動の場に。

  • 通勤時はエスカレーターを階段に替えたり、一駅分歩くのがおすすめ。電車内でのかかと上げも意外と効きます。

  • 家事の合間には、掃除機をかけながらランジ、皿洗いしながらかかと上げ。

  • 仕事中も、移動を早歩きにしたり、デスクワークの姿勢を意識するだけで体幹が鍛えられます。

「ながら運動」は、特別な時間を確保できない女性にこそぴったり。


週末は「まとめ運動」でしっかりリセット

平日は難しくても、週末に20〜30分まとめて体を動かすだけでリカバリーできます。YouTubeやアプリを活用して自宅でヨガや筋トレに挑戦するのも◎。公園や自然の中で体を動かすと、気分転換効果も倍増します。


💡ポイントは「短くても、できることを積み重ねる」こと。プレ更年期の体は、ちょっとした刺激にもしっかり応えてくれます。



運動習慣を確実に身につけるコツ

続けやすくする工夫

  • 1日10分だけと決める
    「今日はたった10分」と思うと、気持ちのハードルが下がります。短時間でも積み重ねれば確かな効果につながります。

  • 通勤や家事を活用する
    エスカレーターを階段に、掃除のときにスクワットを意識──普段の生活の動きを「ちょっと負荷をかけた運動」に変えるだけで、立派なトレーニングになります。

  • 週2〜3回を目安に分散して取り入れる
    筋トレを週2回、ヨガやウォーキングを週3回。毎日やろうとすると挫折しやすいですが、分散すれば長く続けやすくなります。

💡「運動は特別な時間を作るもの」と思わず、今の生活に少しずつ足す感覚で取り入れるのがコツ


効果を最大化する3つのポイント

  1. 記録して“見える化”する
    スマホのアプリや手帳に記録するだけで、やった自分を実感◎ 記録をつける人の方が継続率が高いことが示されています。

  2. 誰かと一緒にやる
    友人や家族と一緒に運動すると、継続率は一人のときの約2倍に。SNSでシェアしたり、運動仲間を見つけるのもおすすめです。

  3. 小さな目標を立てる
    「毎日30分」より「週3回10分」。達成できた!という小さな成功体験が次のモチベーションにつながります。



まとめ|未来の自分を支える“体づくり”を今日から

プレ更年期から始める運動は、体型を維持するためだけではありません。

  • 軽やかに階段を上れる足腰

  • 骨折のリスクを下げる丈夫な骨

  • 疲れにくく集中できる日常

  • ストレスに負けない心身のバランス

こうした未来を守る“体の土台づくり”です。筋肉・骨・代謝・自律神経を整えることは、これからのキャリアや暮らしを長く続けていくための健康資産になります。

今日からできる小さな運動を、自分への投資として始めてみませんか?

Hello Inner Care!