【Day3】海外で始まった、更年期をポジティブに捉え直す動き|"Menopause Party"って?

 

 

 

「更年期」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか。

「つらい」「我慢するもの」「人には言いにくい」。日本ではそんな受け止め方が根強く残っています。けれど世界に目を向けると、近年は“終わり”ではなく“次の章のはじまり”として捉え直す動きが静かに広がっています。

メノポーズ週間3日目の今日は、そうした海外のムーブメントをいくつかの切り口でご紹介します。自分らしい変化の迎え方のヒントになりますように。



更年期、海外では「語る・祝う」へ?


日本の更年期観

日本では長い間、更年期は"隠すもの""我慢するもの"として扱われてきました。

「年のせいだから仕方ない」「みんな我慢しているのだから」
そんな言葉とともに、自分の不調を口にすることさえ憚られる雰囲気がありました。

母や祖母の世代は、更年期について語る場がほとんどなく、一人で抱え込んで乗り越えてきた方も少なくありません。


海外でのリフレーミング

一方、海外でも長い間更年期はタブー視されてきました。しかし近年、更年期を"再出発""成熟""自由の始まり"として捉え直す動きが広がり始めています。

「menopause」という言葉自体、「meno(月経)」+「pause(一時停止)」という意味ですが、これを「人生の新しい章の始まり」として前向きに解釈する文化が生まれています。

世界的には「menopause transition(更年期移行期)」と呼ばれ、「終わり」ではなく「新しいライフステージへの橋渡し」として語られているのです。



世界で始まった更年期をポジティブに捉え直す動き

コミュニティで祝う“Menopause Party”

北米では一部の女性たちの間で、更年期を自ら祝う“Menopause Party”という新しい文化的試みが広がり始めています。友人や家族を招いて、赤や金をテーマカラーに、自分の新しいステージを祝うパーティー。
更年期を“終わり”ではなく“新しい章の始まり”として祝う、コミュニティ発の文化的ムーブメントです。

「Goodbye to PMS, Hello to me!」
(生理前症候群にさようなら、新しい私にこんにちは😊)

そんなユーモアある表現とともに、「生理からの解放」を肯定的にとらえる姿勢が特徴的です。新しい価値観を持つ女性たちによる「更年期の再定義」の試みです。



イギリスの“更年期革命 ー Make Menopause Matter”

2021年、イギリスでは「Make Menopause Matter(更年期を社会課題に)」という運動が起こり、15万人以上が賛同しました。

この運動により、イギリス議会で初めて更年期症状への対策を盛り込んだ法案が審議され、対策室が設置されました。さらに、中学校で更年期症状を教えることが義務化されました。

イギリスでも、更年期は長くタブー視されてきました。しかし、社会全体で「語ってもいい」「サポートが必要だ」という認識が広がり、大きな変化が起きているのです。



メディア&エンタメとフェムテックがもたらした意識変化


NetflixやBBCなどのメディアが更年期やホルモン変化など「女性の体の変化」をテーマにした番組を放送し注目されました。「更年期は語ってもいいテーマ」という空気が少しずつ広がりつつあります。

同時に、フェムテックブランドの発信が、意識の変化を後押ししています。
これまで“隠すもの”とされてきたテーマを、“ケアするもの”“理解し合うもの”として見せるトーンへ。商品を通じて、「体の変化をポジティブに受け入れること」そのものが新しい価値観として発信されています。


SNSでは、フェムテック企業やインフルエンサーによるリアルな体験共有が広がり、 “共感”が“行動”に変わるムーブメントが世界的に生まれています。



イギリス:BBCの取り組み

BBCは2019年に「Wake up to the menopause」という特別コーナーを放送し、更年期についてオープンに語る文化を作りました。専門医が監修し、以降、関連番組が定期的に放送されるようになりました。


アメリカ:Menopause The Musical

2001年にアメリカ・フロリダで初演された「Menopause The Musical」は、更年期を笑いに変えるコメディミュージカル。更年期症状をユーモアで表現し、観客が共感しながら笑える作品として、フェムテック時代に再評価されています。



日本でも始まりつつある変化

「話してもいい」空気の広がり

日本でも、フェムテックの普及をきっかけに、「更年期について話してもいい」「相談してもいい」という風潮が少しずつ根づき始めています。

著名人や一般の女性がSNSやPodcast、雑誌の連載などで経験を語る機会が増え、「自分だけじゃない」という安心感や、オープンに語る文化が育ちつつあります。


更年期外来の増加

近年では、婦人科に加えて「更年期外来」「女性外来」を設ける医療機関が増えています。「妊娠中でないのに行きにくい」という声に応えて、更年期世代が安心して相談できる環境が整いつつあります。自治体による相談窓口やオンライン診療の拡大も進んでいます。


企業の健康経営での取り組み

働く女性の約4人に1人が更年期世代にあたる今、企業にとっても“更年期ケア”は避けて通れないテーマになっています。

イギリスやオーストラリアでは、BBCや公的機関が更年期休暇やサポート制度を導入し、日本でも同様に社内研修・コミュニティ活動・管理職向け研修などが増加しています。

「社員のライフステージを支えること=企業価値」という意識が広がっています。


価値観のアップデート

少し前まで、“我慢するもの”“隠すもの”とされていた更年期。今では「整えるもの」「共に学ぶもの」として再定義されつつあります。 小さな対話や企業の取り組み、メディアの発信が積み重なり、日本でも「語ることがケアになる」時代が静かに始まっています。



変化を受け入れ、“わたし”を取り戻すために


自分を責めず、変化を肯定的に受け止める

更年期は、誰もが通る自然なプロセス。
「なぜ私だけ」「もう昔のように動けない」と感じる日もあるかもしれません。

けれど、その変化は“衰え”ではなく、新しいステージに向かっている証。変化を否定するのではなく、「いまの自分」をそのまま認めることから、次の一歩が始まります。



年齢を重ねること=経験値・選択肢の拡張

子育てや仕事、家族のこと。
誰かのために時間を使ってきた日々を経て、ようやく自分の時間を取り戻す時期。

それが、更年期世代の大きな特徴です。

年齢を重ねることは、失うことではなく、経験と選択肢が増えること

これまで積み重ねた知恵や感性をもとに、「自分が心地よく生きられるリズム」をつくり直せる時期でもあります。

「こうでなければ」という生き方を手放し、 “これからどうありたいか”を選び直す時間を大切にしたいですね。



話す・分かち合う・笑う。 それも立派なセルフケア

同じような経験をしている人と話すだけで、 「私だけじゃなかった」とほっとする。

それは、医学的な治療とは違うけれど、心の奥を軽くしてくれる小さなケアです。

SNSやPodcastで経験を共有する人が増え、「更年期=語っていいテーマ」として社会が少しずつ変わってきています。

悩みを抱え込まず、信頼できる人と笑い合う時間を持つこと。それは、自分を“ひとりにしない”ための優しい習慣です。


“ねぎらう日”を持つという選択

「Menopause Party」のような華やかなイベントでなくてもいい。

まだ日本では一般的ではありませんが、「自分なりの方法で節目を祝う。」そんな選択肢があってもいいのではないでしょうか。自分をねぎらう小さな節目をつくることは、心と体の再スタートを整えるきっかけになります。

友人とお茶を飲みながら語り合う時間、自分へのご褒美に好きなものを買う日、温泉でゆっくり過ごす時間。

ささやかな儀式を重ねることで、自分を慈しむリズムが生まれていきます。そんな「自分をねぎらう日」を、意識的に作ってみてはいかがでしょうか。



わたしの酵活が提案する、"内側からケアする" 文化

日本には、昔から「体の中から整える」という知恵があります。

味噌、醤油、漬物、甘酒——。

季節の変化や年齢に寄り添いながら、自然の力で心身のバランスをととのえる文化が受け継がれてきました。

『わたしの酵活』は、そんな日本の発酵文化と、女性のリズムに寄り添う想いから生まれた無添加発酵インナーケアです。

福岡県産いちじく「博多とよみつひめ」をはじめとする素材を丁寧に発酵させ、“おいしく続けられるセルフケア”として、忙しい日常に寄り添います。

毎日のささやかな儀式として、自分のからだを内側からケアする文化が広がりますように。そして、更年期を迎える時期も、自分らしく、心地よく過ごせますように。

そんな願いを込めて、お届けしています。



まとめ|変化を恐れず、新しい“わたし”を迎える

更年期は「終わり」ではなく、人生のバランスを整え直す季節。無理に前を向く必要も、完璧を目指す必要もありません。

必要なのは、
「知る」ことで不安を減らし、
「話す」ことで気持ちを軽くし、
「整える」ことで自分を取り戻すこと。

世界の女性たちが始めているのは、“生き方の再編集”
年齢を重ねながらも、しなやかに自分のペースを築いていく姿勢です。

あなたも、自分のリズムで。
心もからだも少しずつ調律しながら、これからの季節を、心地よく迎えていきましょう。

 

 

>【Day4】更年期を支える食事と腸活のチカラ|腸・粘膜・気分をつなぐ内側ケア

Hello Inner Care!